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    なんで勉強なんかせなあかんの!?

    ◆キミたちはなぜ勉強をするのか?◆



    「なんで計算なんかせなあかんのー!?」

    これは昨年のヒトコマ。



    なんで計算なんかせなあかんの?



    これまで子どもたちからの同様の悲鳴をどれだけたくさんきいてきたことか。

    「なんで勉強なんかせなあかんの!?」

    「なんで学校なんかいかなあかんの!?」

    「なんで受験なんかせなあかんの!?」



    いずれも至極まっとうな疑問で、正面から受けるということは私自身の長年の「宿題」でもありました。(なんで宿題なんて!?も定番の悲鳴。)



    いつかこの子たちに正面から、応えてあげたいと考えていたところに、いい人材を得て今回それを考えてみる企画を行いました。





    21世紀、この国の青少年たちの日常は「勉強」「学校」「宿題」「テスト」「受験」・・

    この種のもので占められてしまっています。



    親や先生をはじめとする大人たちは、勉強はしとかなあかんで、大事やで、とみな口々に言います。



    しておかないとやがて大変なことになるよ、という「脅し」言葉にもしばしば接することでしょう。しかもその言葉には、あなたのために言っているのよ、という決め台詞が裏にもれなくついている。



    彼らと長く接してきましたが、実は大人の「都合」でさせられている、ということに感づいている子も少なくはありませんでした。学習中のうんざり顔や、反射的な拒否。

    よく考えると、子どもたちは、たいてい自分から好きで始めたわけではなく、いつの間にかうまく誘導されやり始めさせられていたというのが実態でしょう。



    なんだか知らないけれど、納得しないまま日々やらされているうちに、「勉強なんていやや」となる。





    しかしこんなに毎日取り組んでいるはずの「勉強」とは、そもそもなんなのか?強いる大人も含めて、それがはっきりしているのでしょうか?

    それぞれの持つ、「勉強」のイメージは実は大きく異なるのでではないか?



    たとえば、「勉強」と「学び」とどう異なるのか?それとも同じなのか?

    こんなことに正面から迫りたいというなら、やっぱり哲学者の出番です。





    というわけで、昨日は若き哲学者を迎えて、このテーマに迫りました。

    谷川嘉浩よしひろさん。

    専門はアメリカの哲学者、心理学者ジョン・デューイ。



    友人も連れて行きまーす、というので是非!となってもう一人急遽加わっていただきました。

    高三(たかさん)和晃さん。なんと物性物理学の研究者であると同時に、科学哲学にも長けているという貴重な才能の方です。





    前夜に深酒しながら遅くまで打ち合わせをしてきたという情熱京大博士コンビに、小学6年生や高校生たちとたっぷり5時間(!)にわたって語り合っていただきました。



    IMG_1239.jpg



    小学生たちへの導入はこんな問いかけから。

    1.キミはいつから勉強しているの?いつまで勉強するのだろう?

    2.周りの人はなぜキミに勉強してほしいと思っているのだろう?



    そして、

    3.なぜキミは勉強をするのだろう?

    こんな対話を一時間以上。





    子どもたちはもちろん、講師の先生たちも我々も含めて各自が自分はどうであるかを語ります。

    勉強とはなにかを確定しないまま始めた対話なので、それぞれの勉強のイメージがいかに異なっているのかもよくわかりました。



    生まれたときからずっと勉強している、といった女の子の答えは新鮮でした。



    勉強しろと言われたことあらへん、という子が何人もいたのも、まあうちの教室の子ならではかな。



    しかしなぜ勉強を、となると、なかなか子ども側からは答えがうまく出なかったか。しかしまあそれは当然でしょう。

    それよりも私が注目したのは、「将来の選択肢をなるべくひろげておくため(いまこの時を捧げる)」といった、大人面をした優等生たちの得意な「意見」がこの子たちからは出なかったことでした。





    一緒に軽食タイムをはさんで、後半部。



    IMG_1244.jpg





    まずは皆で「世界の果ての通学路」を鑑賞。



    IMG_1248.jpg





    学びの環境がここほど整っていない国はまだまだたくさんある。そこに住む子どもたちが、勉強をするために、はるか遠方まで舗装もされていない山道を毎日通う姿。



    IMG_1250.jpg



    「学校まで18キロ毎朝」

    勉強をすることで、文字を習得し、それゆえに本を読めるようになる子ども。文盲の親に読み聞かせをするシーンもありました。

    まさに世界(認知)の広がりや、将来の可能性と勉強が直結している姿でした。



    見せた上で、キミたちがいかに恵まれているか(だからますますしっかり勉強をしよう)といったお説教はありません。ただその姿を見せる。



    そろそろ長時間になるにもかかわらず、子どもたちの多くはよく画面を注視しつづけていました。



    このおふたり、息があっていて、それぞれ味のある語り口で、子どものひとりが「漫才みたい」ともらしていましたが、まさにそんな才能で長時間をもたせ、言葉を引き出してくれました。



    さて小学生たち。物性物理なんて言葉を知るわけもありません。高三さんのような方が来ているのに、その話をきかないままはもったいない。

    ということで、最後に小学生向けに即席、物性物理紹介をやってもらいました。

    IMG_1260.jpg



    IMG_1261.jpg



    じゃあ、ちょっとだけと始まった講座は、なかなか終わりません。原子、電子、結晶構造・・・。磁石にくっつく物質とそうでない物質はなにが異なるか?最後は本格的数式まで。

    しかし、ほんとうに楽しいと感じているものについて本気で話し続けると子どもたちは、なぜだか引きつけられるもの。これは前半の哲学を表に出さない哲学的対話の時もやはりそうだったと思います。



    今回、「なぜ勉強を・・・?」という問いに対し、子どもたちにキレイでまとまった答えを示しませんでした。

    そもそも谷川さんは、むしろなぜ学ぶのかがわからなくなる(なればしめたもの?)のではないか、とすら話していたのです。



    ところが、最後に、二人の子が。



    ひとりは高三さんの情熱方程式講義のあとに、

    教室の隅っこで、「あんな式を計算なんか(すること)で、くっつくかくっつかないかがわかるんですか、・・・はあ・・・、」と質問というか感嘆というか、そんなつぶやきを。



    そしてもうひとりは、帰る前にもじもじと谷川さんに寄っていって、

    「何か・・・哲学の・・かんたんなおすすめの本はありますか?」



    幼いころから知っているこのふたりの子の内部で、いままさに起きているだろう、なにかの化学(?)反応の瞬間を見た気がして、個人的に感動をしました。

    (この感動は若いお二人の先生にはあんまり伝わっていませんでしたが。しかし小学生にこんなひとことを言わせるというのは、そんなに簡単なものではないということは、小学生と日々接している人にはわかっていただけるか。)



    これだけで、今日は十分な価値があったと感じました。



    なおかつ、これこそ「なぜ勉強をするか」に対する答え、というより、その問いに正面から対してみることによる帰結かと思いました。



    おそらく他の子も、この若き二人がなんだか得体の知れない情熱で、取り組んでいるという印象は残ったでしょう。もちろんそのことで明日からいきなり情熱的に勉強に取り組みだしたり、物性物理学や、ましてや哲学を始め出すことはありえない。

    しかしなにかの節目ではそのことをふと思い出すかな。

    あ、世の中には「勉強」が楽しい人がいたな、と。

    そういう勉強もあるんやな、と。



    じっさいに、学ぶことは、楽しいことだと思います。

    ただ学校制度や机に向かうことが強制的に前提とされてしまっている(かのように思える)のが、見えにくくさせているだけでしょう。

    そんなテーマについても、またお二人にいつか楽しげに語っていただけるかと期待しています。



    谷川さん、高三さん、今回はありがとうございました。

    またよろしくお願いします!



    ※後半部高校生たち向けの講座の様子



    IMG_1264.jpg



    IMG_1266.jpg



    IMG_1267.jpg



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    ※最後に上の子に対しての谷川さんから推薦された哲学書の紹介をしておきます。

    うちの教室にも早速置いておくことにします。



    『子どものための哲学』永井均(講談社現代新書)



    『子どもの難問』野矢茂樹(中央公論新社)



    『科学哲学者 柏木達彦の多忙な夏 科学がわかる哲学入門』冨田 恭彦(角川ソフィア文庫)



    『科学哲学者 柏木達彦の哲学革命講義』冨田 恭彦 (角川ソフィア文庫)



    『はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内』(PHP文庫)野矢茂樹



    『哲子の部屋 Ⅰ: 哲学って、考えるって何?』NHK『哲子の部屋』制作班

    ※シリーズもおすすめ。

    ばへのリンク→数理言語教室 ば
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    theme : 学習塾の様子
    genre : 学校・教育

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    Author:数理言語教室 ば
     「小学から高校までの12年教育」
    【小1から始めて、集中力、継続力、自発性ある子に】

    ****************

    ■子どもたちは樹の香りのする寺子屋風の教室で、無垢の木の机を囲み、床に座ってのびのびと学習します。

    ■大学受験予備校講師や中学受験指導経験豊富なプロ講師が難関大学突破水準を目指し、12年間をかけて、子ども自身に読ませ、書かせ、考えさせることを徹底するという本来そうあるべき方法で丁寧に指導し結果的に高水準の学力をつけていくことを目指します。

    ■「自分からなかなか始められず、始めても続かない」「親や教師が常に横についていないと、まともに前も向いていられない」といういまどきの手のかかる子ではなく、長期間をかけ、集中力、継続力をつけ、自発的に学習できる子に育てていきます。

    ■設置講座:新小1、2、5、6、中1、3高2。小6年英語。

    ■ベテランプロ講師による医学部東大京大など難関大学、超難関中学受験個人指導、少数限定募集。

    ****************

     高の原駅近くに寺子屋形式の教室を開きます。
     子どもたちが杉の床に座り無垢の一枚板に向かって,たのしみながら,のびのびと学ぶ教室です。

     大学,中学受験のベテランプロ講師が,進学中学高校によらず,東大京大国立医学部など難関大学を目標に,小学1年生から高校3年までの12年間を一貫指導します。

     小手先の受験テクニックの暗記ではなく,長期的視点で「読む」「書く」「聞く」「考える」の基本から丁寧に習得することで,余裕をもって受験も突破するという本来そうあるべき形で学習を進めていきます。

    ※詳しくはお問い合わせください。


    ****************
    石橋英樹 〔「数理」担当〕
    :専門 受験数学,物理学

    大学時代から20年以上を京都で過ごしてきました。

    大学での専攻は天文学。
    科学全般,思想,文学,文化人類学,社会学、映画論など,多くの分野に関心があります。

    超難関大学受験指導経験が20年以上あり、特に京大や国公立私立医学部には多数の生徒を送り込んできました。

    大人数相手の講義から個別指導まで各形式での指導経験豊富。
    大学受験生はもちろん,大学生,社会人,外国人留学生まで様々な指導経験があります。

    京大トップの学生から,全くの0の学力の学生まで,あらゆるレベルの生徒への指導経験多数。

    妻および小学制の娘、息子と暮らしています。

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