04
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    10
    11
    12
    13
    14
    15
    16
    17
    18
    19
    20
    21
    22
    23
    24
    25
    26
    27
    28
    29
    30
       

    スポンサーサイト

    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。

    初選挙

     いよいよ参議院選挙。高校生としては初参加になります。うちの高校生たちにとっても他人事ではありません。

     投票に行く、行かない。
     行ったとして、複数の中から、だれを選ぶ、選ばない。あるいは白票を投じる。

     投票の権利が発生した、ということは、そういった選択をするということです。

     そんなこと言われたって知らねえよ、とか、よくわかんない。受験が迫ってそれどころじゃない。
     大半の青年にとって、そのあたりが正直なところだと思います。

     
     そこで、投票を二日後に控えた昨夜、「選挙制度」をテーマにしたイベントを行いました。18歳未満も含む高校生向けです。教室の生徒ではない子も、参加自由としました。

     講師は、大学で選挙制度史をまさに学んでいる、Y先生(われわれにとっては、かつての生徒でもあるので、T君)です。単に優秀なだけではなく、ここまで自分なりのこだわりのゆえにいろいろな苦労も、回り道もしてきた彼を信頼して、特定の党派に偏らず、とか、なるべく俯瞰的に、といった注文すらつけずに、ただ、頼む、とだけ伝えました。彼も是非、と即答でした。

    IMG_0237.jpg

     まずは、20世紀初頭の画像です。ドイツ。はじめはそれほどの存在とみなされていなかったヒトラーがいかに権力を握っていくのか。しかも一見「合法」的に、かつ過半に届かない支持数で。あるいは、時代を代表する知である、哲学者ハイデッガーまでもが、それに抗することができない姿など。

    IMG_0257.jpg

     画像の生々しさに青年たちがひきつけられたところで、独裁者のイメージを各自に問うていくY先生。そして、あらためて、独裁はなぜいけないのか?の問いも重ねます。

     そこで登場するのは、政治家を引退した、橋下氏の過去の「討論」風景。シンガポールを引き合いに出して、事実上一党独裁のかの国がいかに発展してきたか。かならずしも独裁は負の側面だけではないという論理が続きます。

     青年たちは迷いはじめる。当然です。

      こういった時は、どうすべきか。歴史を振り返ってみるという方法がある、というのがY先生の提案でした。

     そうして、歴史の振り返りが始まる。

    IMG_0259.jpg

    IMG_0260.jpg


     「人の支配」の時代。王たちがどのような形で、国を統べ、やがて処刑されていくか。「戦争」というものの歴史も語られます。いまのイメージとは違い、たとえば収穫期に休戦をするような戦い方だったこと。あるいは、戦っているのは、実は傭兵たちだったということ。しかしナポレオンが登場。いかに戦いに強かったか。その理由はなにか。

    IMG_0262.jpg

    専門の軍事組織ができる経緯。そこに従事する職能者たちの存在の意味。2度の世界大戦を通し、大量殺戮兵器と兵士の大量動員へいたる流れ。そして全体が戦争へ駆り出されていく時代へ移っていく様子。
     そこに「国民」意識というものの発生の解説も加えられ、そうしていよいよ選挙です。



     日本を例に、選挙導入時の「25歳以上の男性。高額納税者のみ」といった、最初の選挙資格と、やがてこちらも戦争を経ながら拡張していく過程が解説されていきます。

    IMG_0264.jpg

    IMG_0265.jpg

    IMG_0266.jpg


     じつにそのような長い歴史をもって、いまこの選挙権をわれわれは得ているということ。かみしめよ、という命令形ではなく、おのずとそこに気持ちが至るように、Y先生は続けていきました。

     さて、では現状のこの国の選挙制度とはどんなものであるか。どういう特徴をもっているのか。具体的に説明をしていきます。

    IMG_0272.jpg

    IMG_0274.jpg

    IMG_0276.jpg


     大選挙区制と小選挙区制の違い。比例代表制とは何であり、またどんな種類があるのか。

    IMG_0283.jpg

    IMG_0284.jpg


     同一の投票で、制度によってどのような議席配分になるのか。実際に各グループに分かれ、数値計算をしながら確認をしてもらいました。

    IMG_0287.jpg


     さらに、たとえばつい先ごろの英国における国民投票などにも触れながら、民意と代表者の判断の違いがなぜ起こるのか。これは克服できるのか。
     また一票の格差などにも触れながら、たしかに現状の選挙制度には問題があることなどもふれていきます。

     そのうえで。

     ここまでの歴史(市民がいかにして選挙権を得てきたか)と選挙制度の(問題点も含めた)理解をしてもらったところで、いよいよ投票の意義です。

    IMG_0279.jpg


    IMG_0295.jpg

    IMG_0303.jpg


     もしもキミたちが投票に行かなかったときに、何が起きるかもしれないのか。「政治なんて勝手にやってくれ!」が何に帰結する可能性があるのか。

    IMG_304.jpg


     強い口調も断定もなく、学問を志すものとして、淡々とした説明がなされ、さらに高校生たちとの、質疑応答。
     いくつものなぜ?に続いて、どうやって投票する人を決めたらいいのか。といった率直な質問も出ました。
     しかしそこにも、Y君は安易なこたえを与えません。
     選び方は実際に人それぞれ。
     結局は自分たちの頭で、考えるしかないのですから。

     2時間に及ぶ講義。高校生たちは最後まで、熱心に参加してくれていました。

     最後に、私のほうから彼に質問をしました。
     いまのような道を選んだ理由。その学部や学問の魅力はどういったところか?彼なりに率直に思いを語ってもらいました。

     講義の内容そのものに加え、彼の誠実な志望は、進路に悩む高校生たちにきっとヒントになったのではないか、と思います。

     高校生諸君、Y先生。お疲れ。いい夜だった!


    ばへのリンク→数理言語教室 ば
    スポンサーサイト

    theme : 学習塾の様子
    genre : 学校・教育

    Secret

    カテゴリ

    最新記事

    プロフィール

    数理言語教室 ば

    Author:数理言語教室 ば
     「小学から高校までの12年教育」
    【小1から始めて、集中力、継続力、自発性ある子に】

    ****************

    ■子どもたちは樹の香りのする寺子屋風の教室で、無垢の木の机を囲み、床に座ってのびのびと学習します。

    ■大学受験予備校講師や中学受験指導経験豊富なプロ講師が難関大学突破水準を目指し、12年間をかけて、子ども自身に読ませ、書かせ、考えさせることを徹底するという本来そうあるべき方法で丁寧に指導し結果的に高水準の学力をつけていくことを目指します。

    ■「自分からなかなか始められず、始めても続かない」「親や教師が常に横についていないと、まともに前も向いていられない」といういまどきの手のかかる子ではなく、長期間をかけ、集中力、継続力をつけ、自発的に学習できる子に育てていきます。

    ■設置講座:新小1、2、5、6、中1、3高2。小6年英語。

    ■ベテランプロ講師による医学部東大京大など難関大学、超難関中学受験個人指導、少数限定募集。

    ****************

     高の原駅近くに寺子屋形式の教室を開きます。
     子どもたちが杉の床に座り無垢の一枚板に向かって,たのしみながら,のびのびと学ぶ教室です。

     大学,中学受験のベテランプロ講師が,進学中学高校によらず,東大京大国立医学部など難関大学を目標に,小学1年生から高校3年までの12年間を一貫指導します。

     小手先の受験テクニックの暗記ではなく,長期的視点で「読む」「書く」「聞く」「考える」の基本から丁寧に習得することで,余裕をもって受験も突破するという本来そうあるべき形で学習を進めていきます。

    ※詳しくはお問い合わせください。


    ****************

    南野和俊〔代表「言語」担当〕
    :専門 受験国語

    難関中学,高校受験対策指導のベテラン。

    小学生の国語力を戦略的に着実につけていく指導で人気を博する。これまで関西の有名難関中学に数多くの教え子たちがいます。
    一方で大学受験生の指導も長く,多い。

    東京の超難関有名中高校を卒業後,大学では法学を専攻し,有名銀行での社会人の経験もあります。

    カメラから鉄道まで博覧強記。洋酒をこよなく愛し,パイプのコレクターでもあり,アメリカやイタリアのパイプ作家たちとも親交があります。

    石橋英樹 〔「数理」担当〕
    :専門 受験数学,物理学

    大学時代から20年以上を京都で過ごしてきました。

    大学での専攻は天文学。
    科学全般,思想,文学,文化人類学,社会学、映画論など,多くの分野に関心があります。

    超難関大学受験指導経験が20年以上あり、特に京大や国公立私立医学部には多数の生徒を送り込んできました。

    大人数相手の講義から個別指導まで各形式での指導経験豊富。
    大学受験生はもちろん,大学生,社会人,外国人留学生まで様々な指導経験があります。

    京大トップの学生から,全くの0の学力の学生まで,あらゆるレベルの生徒への指導経験多数。

    妻およびまだ幼い娘、息子、そして猫と暮らしています。

    月別アーカイブ

    リンク

    最新コメント

    日本文学100選

    Twitter on FC2

    RSSリンクの表示

    Twitter on FC2

    淡々と百人一首

      メールフォーム

      名前:
      メール:
      件名:
      本文:

      QRコード

      QR

      フリーエリア

      上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。