08
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    10
    11
    12
    13
    14
    15
    16
    17
    18
    19
    20
    21
    22
    23
    24
    25
    26
    27
    28
    29
    30
    31
       

    スポンサーサイト

    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。

    本日開講

     今日,「ば」は,いよいよ開講しました。

     わたしたちにふさわしく,派手な爆竹も花火もなく,とりたてて式典もせず,サッカーの練習帰りの子どもたちが,ごく自然に教室を訪れて,言語(国語)の授業をたっぷりと愉しんで帰りました。
     皆,実に明るく,活発な子たちばかりです。


     何も勉強は「必勝」の鉢巻き姿でする必要はありません。
     しかしいつか来る受験の日にはこの子たちは,決然とした表情で会場に向かうことでしょう。鉢巻きで飾りだてしなくても自ずと伝わる気持ちがそこには込められているはずです。

     実は,今日はさまざまなことが重なった日でもありました。国公立大学の今年の試験の結果もいよいよ出始めたのです。いろいろな報告が届きます。

     そのうちのひとりの学生からは嬉しい結果の報告がありました。
     彼女はついに医学部に合格しました。もう30歳手前です。いわゆる「再受験」でした。

     大学を卒業した後に,どうしても医師になりたいと一念発起して,25を過ぎてから受験勉強を始めたのですが,もちろんかなりの困難を伴いました。
     数年前に,彼女が最初の相談に来たときには,これから長い困難な道のりになることをわたしははっきりと告げました。

     国公立の医学部はその世代の現役のトップが狙うところです。彼らでさえ,かなりの割合で落ちてしまう学部を,すっかり受験勉強から遠ざかってほとんど記憶がなくなっている年代から再勉強して通るのは並大抵の努力では実現できません。

     しかしわたしには,彼女の前にも同様な状況で医学部に合格していった学生を何人か教えた経験がありました。したがって,その道の困難さもかなり正確に予想できましたし,しかし同時に不可能ではないことも実例を通して知っていたのです。

     実例があるというのは彼女にとって希望になるだろうとわたしは考えました。わたしには具体的な手助けはほとんどできないけれど,希望を告げて励ますことはできるだろうし,他にそれをできる者がいないなら,わたしの責務かとも思いました。

     今日,ついに受かるまでに彼女は何度も毎年,落ち続けてきたわけです。そのうちに資金面も苦しくなります。年齢も重ねてくる。同年代は次々と社会でそれなりの地位になっていく。結婚や出産をする友人も増えてきます。自習室は自分の生徒だと言ってもおかしくはない年齢の学生たちばかりである。そもそも自習室を確保することも難しい。
     そういった中で落ちてしまった時の彼女の絶望感はかなりのものだったはずです。
     今年で最後にすると決意して挑んだ昨年に,またも落ちた時には,あきらめかけたというより,一度ははっきりあきらめたこともありました。

     それでもわたしは必ずもう一度挑戦すると言い出すことを確信していました。

     むしろ「鉢巻きを外して」勝負をし始めたときこそ,ここからこそが勝負だと見なしていました。

     ほどなく彼女から,本当に最後の一年にするという前提での決意が告げられました。

     そこからの一年はたくましさも備わり,ある意味で一種のゆとりを感じさせるような状況でした。成績そのものは前年とはさして変わってはいませんでした。模試の判定もそれほど良いわけでもありません。
     しかしある地点を通過して,はっきりと「構え」が異なっていたのがわかりました。したがっていままでなら,しんどい場面ではすこしラクをすれば良いというアドヴァイスをしていたのですが,今年はあえてペースを上げるべきだと叱咤するように対応をかえました。いよいよ勝負をかける時だからです。

     最後の数ヶ月の彼女は見事でした。数年の経験をへて,どの時期にどのようにすれば良いかのペースを自分でつかんでおり,わたしはなにもする必要はありませんでした。そして今日,予想通り,合格したのです。
     自分の力でつかみ取った合格です。

     この困難の数年を乗り切った彼女の姿をわたしは一種の尊敬の念で眺めていました。

     自分の尊敬できる人物に出会えることは,たとえ生徒であっても実に嬉しいことです。

     そして,彼女は苦労を知っていますから,きっと他人の気持ちや弱さもわかる医師になることでしょう。


     前回,「印象」の中ですこし触れた,やりなおしがきく可能性があるとわたしが書いたことの背景には,このような生徒たちとの貴重な出会いがあります。彼らの尊敬に値する努力の姿の具体的な記憶があるわけです。
     
     逆にだからこそ,17や18の最初の受験で,更に一年の受験勉強に耐えられないということだけを理由にして浪人はしたくないといって,それまでの「志望」をあっさりとまったく異なるものに変えてしまう学生に対しては,ほんとうにそれでいいのかと問うてしまうのです。

     このような一種の「ドラマ」は今年もいくつもありました。ここ数日でも続くでしょう。
     機会があればまた追加していきます。
     
     そしてもちろん,これから次々とさまざまな「ドラマ」が生じることはまちがいのない,この「ば」の実況中継もお楽しみに。

     
    数理言語教室 ば
     H.I.
      
    スポンサーサイト

    theme : 子育て・教育
    genre : 学校・教育

    Secret

    カテゴリ

    最新記事

    プロフィール

    数理言語教室 ば

    Author:数理言語教室 ば
     「小学から高校までの12年教育」
    【小1から始めて、集中力、継続力、自発性ある子に】

    ****************

    ■子どもたちは樹の香りのする寺子屋風の教室で、無垢の木の机を囲み、床に座ってのびのびと学習します。

    ■大学受験予備校講師や中学受験指導経験豊富なプロ講師が難関大学突破水準を目指し、12年間をかけて、子ども自身に読ませ、書かせ、考えさせることを徹底するという本来そうあるべき方法で丁寧に指導し結果的に高水準の学力をつけていくことを目指します。

    ■「自分からなかなか始められず、始めても続かない」「親や教師が常に横についていないと、まともに前も向いていられない」といういまどきの手のかかる子ではなく、長期間をかけ、集中力、継続力をつけ、自発的に学習できる子に育てていきます。

    ■設置講座:新小1、2、5、6、中1、3高2。小6年英語。

    ■ベテランプロ講師による医学部東大京大など難関大学、超難関中学受験個人指導、少数限定募集。

    ****************

     高の原駅近くに寺子屋形式の教室を開きます。
     子どもたちが杉の床に座り無垢の一枚板に向かって,たのしみながら,のびのびと学ぶ教室です。

     大学,中学受験のベテランプロ講師が,進学中学高校によらず,東大京大国立医学部など難関大学を目標に,小学1年生から高校3年までの12年間を一貫指導します。

     小手先の受験テクニックの暗記ではなく,長期的視点で「読む」「書く」「聞く」「考える」の基本から丁寧に習得することで,余裕をもって受験も突破するという本来そうあるべき形で学習を進めていきます。

    ※詳しくはお問い合わせください。


    ****************
    石橋英樹 〔「数理」担当〕
    :専門 受験数学,物理学

    大学時代から20年以上を京都で過ごしてきました。

    大学での専攻は天文学。
    科学全般,思想,文学,文化人類学,社会学、映画論など,多くの分野に関心があります。

    超難関大学受験指導経験が20年以上あり、特に京大や国公立私立医学部には多数の生徒を送り込んできました。

    大人数相手の講義から個別指導まで各形式での指導経験豊富。
    大学受験生はもちろん,大学生,社会人,外国人留学生まで様々な指導経験があります。

    京大トップの学生から,全くの0の学力の学生まで,あらゆるレベルの生徒への指導経験多数。

    妻および小学制の娘、息子と暮らしています。

    月別アーカイブ

    リンク

    最新コメント

    日本文学100選

    Twitter on FC2

    RSSリンクの表示

    Twitter on FC2

    淡々と百人一首

      メールフォーム

      名前:
      メール:
      件名:
      本文:

      QRコード

      QR

      フリーエリア

      上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。